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更新日:2010年4月2日

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県議会の議案説明要旨 - 平成12年2月28日 - 時代認識と県政の諸課題に対する考えについて

◎  時代認識と県政の諸課題に対する考えについて

本日、ここに、平成十二年第一回県議会定例会が開かれるに当たり、提案いたしました平成十二年度一般会計予算及び特別会計予算並びにその他の諸議案につきまして、その大要を御説明申し上げます。

々が歩んできた二十世紀は、工業化の世紀あるいは経済の世紀と言われ、科学技術の進歩をばねとして、機能性、快適性、合理性や物の豊かさを追求してまいりました。しかしながら、科学技術の進歩は地球が長い年月をかけて蓄積した貴重な資源を短期間で大量に消費し、幾多の汚染物質や廃棄物を排出するなど、今日の地球温暖化などに象徴されるさまざまな環境問題を引き起こし、多くの生き物と豊かな水に満ちた地球環境はかつての多様さを急速に失いつつあります。

本県には、名峰白山とそれに連なる美しい山並み、白砂青松の海岸線や能登半島の豊かな自然、そして四季折々の兼六園などがあり、いずれもが世界に誇り得る貴重な財産であります。この豊かな自然環境と伝統を息づく文化を子々孫々に引き継いでいくことが現在を生きる我々の責務であり、そのため環境に配慮した生活行動を県民一人一人が一歩一歩進めていかねばならないと考えます。

私は、環境にやさしい石川創造計画の実践、そしてRDF施設の立地を進める本年を環境ミレニアム元年と位置づけ、自然環境の保全や環境教育はもちろん、ごみの減量化、リサイクルや省エネ、そしてグリーン化の推進など環境施策全般について体系的な取り組みを県全体に広めていきたいと考えます。

さて、我が国では世界に例を見ない速さで高齢化が進行しており、既に人類多年の夢とも言える長寿社会を実現しておりますが、一方で前人未到の領域に足を踏み入れたということもできます。高齢者にとってこれまで余生ととらえられてきた高齢期は、第二の現役世代と言われるようになり、より自由な立場で地域社会に貢献するなど人生を謳歌する時期として積極的に受けとめられるようになってきております。

今後、多様な価値観を持つ団塊の世代が高齢社会の主役となってまいりますが、今こそ高齢者のさまざまな態様に応じた豊かな人生をその終えんに至るまで、みずからの意思により選択できる社会の仕組みを構築することが求められております。

そのためにもこの四月から施行される介護保険制度はぜひとも確かなものにしていく必要があります。介護を必要とする方々がそのニーズに応じてできるだけ住みなれた地域や家庭で暮らせるよう、市町村と一体となってその準備に万全を期してまいりました。

しかし新たな制度であり、実際にスタートして初めて明らかになる課題もあろうかと思われます。また、県民の方々には制度に対する不安もあろうかと思いますが、県といたしましては信頼の得られる制度とするべく、県民、市町村と一体となって最大限の取り組みをしてまいる所存であります。

今申し述べました環境問題や避けては通れない高齢化の進展などのほか、二十一世紀を目前にした今日、時代は目まぐるしく変化し、行政ニーズは多様化してきており、また行政システムも中央集権型から地域独自で決定する地方分権型へと大きく転換しようとしております。このため現在の制度や仕組みを新たな視点で検討し、必要に応じ見直し、あるいは新しく組み立てることが必要であります。

例えば新世紀におけるグローバルな競争に耐え得る創造的な企業の創業や護送船団方式から脱却しようとするチャレンジ精神旺盛な経営革新企業に対する支援強化など、さまざまな分野で新たな取り組みが求められております。加えて、少子高齢社会の到来を控え、次代を担う子供たちが自然・社会体験を通じ、思いやりの気持ちを持ってすくすくと成長できるような環境づくりが大きな課題となっております。

もちろん、現下の最重要課題である景気対策につきましては、経済を本格的な回復軌道に乗せ、新世紀の発展につなげていくため、国の経済新生対策と歩調を合わせ、可能な限り取り組まねばならないものと考えております。

以上、県政の諸課題に対する私の考えの一端を御説明いたしましたが、いずれにいたしましても二十一世紀への橋渡しとなるここ一、二年の間に、新世紀における本県発展の礎となる新県庁舎、金沢城址公園、能登空港、コンサートホール・邦楽会館、能越自動車道等の幹線道路など県政の大型プロジェクトが動き出しております。

新年度は、財源面での工夫を凝らしつつ、これらのプロジェクトを着実に前進させるとともに、次代を担う子供たちの健全育成や介護保険制度の導入を踏まえた高齢者保健福祉の充実、さらには環境配慮型社会の実現に向けた対応など、二十一世紀における主要なテーマについてそのソフト施策を大いに展開し、県民の生活の質の向上に積極的に取り組んでまいる所存であります。

 

以上

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