県議会の議案説明要旨 - 平成12年12月1日 - 12月補正予算の概要について 

◎  12月補正予算の概要について

今回提案をいたしました補正予算では、国の補正予算に対応する経費以外にも、九月議会以降における事業の進捗や情勢の進展などにより県政執行上、現時点における対応が必要不可欠な予算を計上したところであります。

まず、先般発見された「加賀郡示札」につきましては、埋蔵文化財センターにおける公開展示に県内外から多くの見学者があり、貴重な歴史資料として高い関心と評価を得ているものと考えております。この本県の歴史を伝える宝物を二十一世紀に継承していくため、今般その保存処理に必要な機器を整備し、万全を期すことといたしました。今後は、本県のふるさと・歴史教育の教材等にも活用してまいりたいと考えております。

金沢城内に残る数少ない藩政期の建造物である石川門につきましては、太鼓塀など付属建物の老朽化が進んでおり、将来、本格的な修理を実施したいと考えておりますが、来年九月より開催する「全国都市緑化いしかわフェア」を控え、現時点で必要な修繕を行うことといたしました。

また、介護保険制度のサービス基盤の充実を図るため、特別養護老人ホーム、ケアハウス等の整備に対し助成するほか、民間社会福祉施設における職員の業務軽減と利用者の処遇向上を図るための機器整備に対しても支援することとしております。また、医薬分業を推進するため、地域の調剤薬局が対応しにくい休日、夜間における調剤や使用頻度の低い医薬品等を備蓄する医薬分業推進支援センターの整備に対し助成することとしております。

さらには水産業に関し、新日韓漁業協定の発効等により日本海での漁場競合が激化する中、経営が厳しい状況にある本県中型いか釣り漁業の持続的発展を図るため、国の認定を受けた減船事業について助成を行うことといたしました。

繰越明許費でありますが、年度末までの限られた期間での工事の完了が困難な事業について、今回の補正予算に計上することにより、年度を超えての標準工期の設定による良質な施工を担保するとともに、年度末・年度始めの端境期での切れ目のない事業展開による公共事業の平準化を図るものであります。

職員の給与改定につきましては、先の人事委員会勧告を尊重の上、勧告どおり実施することとし、本予算においては昨年に引き続き職員費が減額計上となったところであります。

 

以上

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