県議会の議案説明要旨 - 平成12年12月1日 - 石川型IT社会の実現について

◎  石川型IT社会の実現について

IT関連につきましては、現在、県で「石川県IT推進本部」を設け「ITアクションプラン」の策定に取り組んでいるところでありますが、国の補正予算で計上された施策に呼応して、県民の皆様がITを体験する機会を創出する事業や情報通信基盤の整備といった事業に着手したいと考えております。具体的には、国の交付金を原資として「情報通信技術講習推進基金」を造成し、この基金を活用して、学校や公民館等において、受講を希望する県民の方々にインターネットや電子メールの操作方法を習得していただくための講習を実施するほか、県立学校内のLAN整備や県立児童会館、市町村児童館、消費相談窓口等への情報機器の整備などIT基盤の整備を図ることといたしました。これらの事業と現在「ITアクションプラン」の中で検討を進めております施策を実行することにより、子どもたちから高齢者の方々まで全ての県民がITの恩恵を享受できるような「石川型IT社会」を実現したいと考えており、今後、そのための取組みを県民運動といった形で展開してまいりたいと考えております。

例えば、本日から、いしかわマルチメディアスーパーハイウェイを活用して地方課と市町村間をネットワークで結び、「市町村WAN」としてその運用を開始することといたしました。これまで郵便やファクシミリであった県・市町村間の照会・回答業務の一部を、この市町村WANで行うことが可能となり、また、各市町村に配布していた資料もネットワークでアクセスできるようになるなど、県・市町村間における情報の共有化や行政事務の効率化が図られるものと考えております。

さらには同じく本日より、県ホームページにおいて、申請届出書式のダウンロードができる申請届出等窓口案内ページ、県が保有する主な刊行物の概要を紹介する県発行印刷物紹介ページ、中国・韓国に対し本県の情報を発信する中国語・韓国語版ホームページも運用を開始することとしております。

また、十二月三十一日から一年間開催される「インターネット博覧会」に、本県は「デジタル百工情報書府」をテーマとして参加することとしております。インターネットを通じ日本及び世界から伝統工芸に関する情報収集を行ない、日本と世界の工芸百科事典を作成し、工芸石川を世界に発信していきたいと考えております。同時に平成十四年に放映が決定した大河ドラマ「利家とまつ」に関する情報についても紹介し、大いに本県の魅力を発信していくこととしております。

なお、今般の国の補正予算に、いしかわサイエンスパークにおいて、インターネット網の仮想環境を構築し、IT技術等に関する研究開発を行う施設の整備や、県内の商店街において買い物、イベント情報を提供するIT情報サロンの開設、モバイル端末の開発等を内容とする事業が盛り込まれているところであります。このことは、先端技術の研究拠点である同パークにとっても意義を持ち、さらには県内情報産業、商店街への波及効果も期待されるものであることから、県では、これらの事業に対し、北陸先端科学技術大学院大学、県内企業等と協力態勢を整えることとしております。

 

 

以上

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